美容クリニックでの勤務に興味がある方のなかには、長期的に働き続けられるのか不安に感じている方もいるのではないでしょうか。
本記事では、応募する際の年齢制限や、美容看護師の離職率について解説していきます。
さらに、クリニックで働いた後のキャリアプランについてもご紹介します。
美容看護師への転職を考えている方や、美容クリニックで働きたいけどその後のキャリアに不安を抱いている方は、ぜひ最後までご覧ください。
美容看護師は年取ったら働けない?美容看護師の将来性を解説!
「美容クリニックでは若い人しか働けないの?」と疑問を抱いている方はいませんか。
以下では、求人の年齢制限や、長期的に働くための心構えをご紹介します。
美容看護師の求人に年齢制限はある?
一部の求人では、長期勤続によるキャリア形成のために年齢制限を設けています。
しかし非常に多くのクリニックで、募集要項に年齢制限が含まれていません。
年齢制限を設けていないクリニックの一部をご紹介します。
- 湘南美容外科
- 東京中央美容外科
- 品川美容外科
- TAクリニック
- 共立美容外科
求人にエントリーする際の年齢は不問でも、各クリニックによって求めている年齢層が存在することがあります。
各クリニックの採用ホームページで「〇〇代~〇〇代のスタッフが活躍中」といった文面を見ることで、選考を通過しやすい年齢層を予想できます。
あくまで予想できるだけですので、エントリーしてみて面接の場でスタッフの年齢層を改めて確認するのがおすすめです。
一方で年齢制限を設けているクリニックもあります。
エミナルクリニックでは、34歳までであることが応募条件です。
※2024年8月時点の募集要項を参照
美容看護師は40代や50代以上でも働ける
上記の通り、採用ホームページに記載してある活躍しているスタッフの年齢層を確認しましょう。
「20代スタッフが多く活躍中」と書かれているクリニックでは、40歳以上の方が採用される可能性は低いかもしれません。
しかし、40歳以上でも美容看護師として働くことは十分可能です。
新卒から病棟看護師として働いていた方であれば、手術前後のケアや手術介助の経験が豊富な方もいるでしょう。
美容看護師が働くクリックは美容皮膚科と美容外科の2種類に分類されますが、手術を行うのは美容外科のみです。
そのため、美容外科であれば、これまでの病棟看護師としての経験を活かせる可能性があります。
また、クリニックの来院者において、最も多い年代が30代後半より上の場合、同年代だからこそ寄り添える悩みがあるかもしれません。
美容看護師を長く続ける心構えを解説
美容クリニックで長く働き続けるためには、下記のような姿勢が求められます。
- 受付時間中は来院者の数が多く忙しいので、体力の維持を怠らない
- お客様からのクレーム対応に反応しすぎない(自分を責めすぎない)
- 人間関係が良好でなくても、仕事の関係と割り切る
一部の美容クリニックでは、対応できる限界の数まで予約を受け付けているクリニックも存在します。
その結果、看護師が対応しなければいけない人数が増えて、休憩時間を確保できない職場環境もあるそうです。
忙しさに対応できるための体力維持は必須といえます。
また、容姿を綺麗にすることを目的にして訪れる来院者が多いため、一般病院よりもクレームの発生数が多いです。
よって、クレーム対応に強いストレスを感じてしまうと、働き続けるのは難しいでしょう。
長く働き続けるためには、クレームに誠実に対応しながらも、自分事として捉えすぎずに切り替えられるメンタルが重要です。
美容看護師の離職率や辞めたいと思う理由を解説
上記でお伝えした通り、美容クリニックの環境や業務内容は、一般病院とは大きく異なります。
そのため、病棟看護師とのギャップを感じて離職してしまう人も少なくありません。
以下では、美容クリニックで働く看護師の離職率と、退職理由をご紹介します。
美容看護師の新卒の離職率
離職率はクリニックによって異なります。
新卒の美容看護師に絞った離職率の統計はとられていませんが、一般的にいわれている美容看護師の離職率は、30%前後です。
そして、日本看護協会が発表した「2023年病院看護実態調査」では、2022年度看護師全体の新卒採用者における離職率は10.2%でした。
後述しますが、同調査における既卒看護師全体の離職率は11.8%です。
美容看護師の求人数が新卒より中途の方が多いことから、美容看護師の離職率と既卒看護師全体の離職率の比較は妥当性が高いでしょう。
よって、既卒看護師においては、看護師全体よりも美容看護師の離職率の方が高い傾向にあります。
上記の比較を踏まえて推測すると、美容看護師の新卒採用者においても、看護師全体よりも高い離職率が予想されます。
美容看護師の既卒の離職率
看護師の離職率はクリニックによって様々です。
一般的には、美容看護師の離職率は30%前後といわれています。
日本看護協会が発表した「2023年病院看護実態調査」において、2022年度の正規雇用看護職員全体の離職率は11.8%でした。
よって、看護師全体の離職率と比較して美容看護師の離職率は高いといえます。
美容看護師が辞めたいと思う理由とは?
クリニックに勤務する看護師が辞めたいと感じる理由には、以下のような内容が挙げられます。
- 良好な人間関係を築けない
- 病棟看護師との業務にギャップがある
- 看護スキルを維持できるかが心配
- ノルマに対してプレッシャーを感じ過ぎてしまう
- 容姿に気を配るのがきつい
一般病院の業務内容と比べて、最も大きな違いはカウンセリングです。
美容クリニックは保険がきかない自由診療なので、高額なメニューを選択してもらえれば、その分クリニックの利益を増やせます。
そのため、カウンセリングを行うスタッフにノルマを課しているクリニックが多いです。
目標を達成するとインセンティブが給与に上乗せされる仕組みですが、ノルマがあること自体にストレスを感じてしまう人も少なくありません。
また、ノルマがあることで各スタッフにおける売上への貢献度が可視化されるため、競争心が芽生え、人間関係が良好ではないクリニックも一部存在します。
さらに美容クリニックでは、一般病院で求められる救急時の対応や体調不良の患者さんへのフォローは行いません。
そのため、看護スキルの低下を心配して、退職を検討し始める場合もあるようです。
そして、美容クリニックは美しくなれるという希望を持って来院するお客様が多いです。
よって、お客様からの信頼度を獲得するためにも、スタッフは容姿に気を遣う必要があります。
自分自身がきれいでいなくてはいけない職場環境にストレスを感じてしまうケースもあるでしょう。
美容看護師に若年層が多い理由を解説
「美容看護師に興味があるけど、若い人だけが働いているイメージがある」と考えている方もいるでしょう。
以下では、美容看護師に若年層の看護師が多い理由を3つご紹介します。
近年急激に美容クリニックが増えてきているから
近年の美容医療における需要の高まりに伴い、美容クリニックの数も急増しています。
美容クリニックが増えれば、スタッフ数の増員も求められるため、採用数も比例して増加します。
また、美容医療の需要の高まりに合わせて、研修制度が整っているクリニックでは、新卒採用をスタートしました。
新卒を採用することで、クリニック全体の平均年齢が低くなっている可能性も考えられます。
そして、後述する2つの理由も相まって、中途でも求人に応募するのは若年層が多いです。
よって、採用枠の増加とその枠に応募する年齢層が低いという2つの理由の相乗効果で、美容クリニックのスタッフは若年層が多いといえます。
美容看護師に対する抵抗や偏見が少ないから
美容クリニックでは、一般病院で求められるスキルを求められない場合が多いです。
そのため、臨床経験と見なされないこともあり「美容看護師は看護師と呼べない」「看護師のおちこぼれ」などといった偏見がありました。
そのため、美容クリニックへの勤務や、美容看護師として働くことへの抵抗が昔はあったといえます。
しかし、美容医療を身近に感じやすくなった昨今の社会で育った若年層は、美容医療と美容看護師への偏見が少ないです。
よって、美容クリニックで働くことに抵抗がない若年層が、多く美容看護師として働いているといえます。
次のキャリアを考えやすいから
クリニックによりますが、多くのクリニックではスタッフの平均年齢が低いです。
そのため「役職のポジションが上の世代で埋まっていて出世できない」という、年功序列のような組織図は多くの場合存在しません。
結果的に、若くても成果を出せればマネジメントや経営に回れる可能性があります。
努力が出世という形で表れやすいことが、若年層が美容クリニックを勤務場所に選ぶ理由の1つです。
また、将来的に管理業務をしたいと思っている若年層の看護師にとって、美容クリニックは自分のやりたいことを実現できる環境といえるでしょう。
美容看護師の職場を辞めたあとはどうする?キャリアプランを解説!
美容看護師として転職を考えている方は、そのあとのキャリアプランも気になっているのではないでしょうか。
以下では、美容看護師が次に進めるキャリアをご紹介します。
下記のようなキャリアプランがあることを踏まえて、美容クリニックへの入職を検討しましょう。
フリーランスや開業など美容看護師として個人事業主になる
フリーランスや開業という形で、美容クリニックの職場に縛られない働き方もできます。
フリーランスの美容看護師によって行われる施術の中で認知度が高いのが、リップアートメイクや眉アートです。
また、Webライターやブロガーとして収益化を目指す方法もあります。
経験や知識を活かすことで、美容看護師経験者でしか書けない記事があるかもしれません。
ただし、経営者やフリーランスとして活動する場合には、新規顧客の獲得や会計業務などの業務も、外注しない限り、ひとりで対応する必要があります。
美容看護師としての知識以外にも、求められるスキルがあることを把握しておきましょう。
美容看護師から病棟に戻る
現在、多くの一般病院では看護師が不足している傾向にあります。
そのため、一般病院から美容クリニックに転職した方は、病棟看護師としての転職がスムーズに進められるかもしれません。
ただし、美容クリニックの業務は一般病院の業務とは大きく異なります。
美容外科では手術が行われるため、一般病院の業務と重複している部分もあるでしょう。
一方で美容皮膚科では、肌へのアプローチを目的とした施術しか行わないため、一般病院で求められる看護スキルを実践する機会はほぼゼロに等しいです。
上記の結果、美容クリニックでの業務が看護師としての経験年数に加算されないケースもあります。
また、美容看護師から病棟看護師への転職が成功しても、実際に看護スキルが低下している可能性が考えられます。
その場合、低下したスキルを求められるスキルまで回復させるために、日々の自己研鑽が必須になります。
美容医療に関連する企業へ転職する
美容看護師としての知識を活かして、美容製品を扱う企業に転職する方法です。
美容クリニックでは、施術について患者さんに説明したり、商品販売の際に化粧品の効果を伝えたりします。
そのため、美容クリニックでの勤務経歴があれば、美容成分や各美容成分の効果について知識を蓄えているといえるでしょう。
それらの知識を持っていることで、美容関連の企業において活躍できるかもしれません。
また、カウンセリングにおいてお客様の悩みに寄り添ってきた経験を活かして、顧客目線でニーズを見つけることも可能です。
さらに、企業であれば、企画や開発、営業、広報など希望する職種を選択できます。
美容クリニックでの看護師業務以上に、適性のある職種を見つけられる可能性があります。
条件や希望が合う美容クリニックへ転職し直す
職場環境に対する不満が原因で転職を考える場合は、他のクリニックに転職する方法もあります。
働いているクリニックに不安を抱く理由としては、ノルマへの厳しさや、開院時間中の忙しさ、人間関係などが挙げられるでしょう。
売上目標への考え方や、確保している予約数は各クリニックによって異なります。
そのため、転職をすれば、自分が求めている職場環境に出会える可能性は十分高いです。
また、人間関係に関しては、人の数だけ人間関係があります。
さらに、ノルマが厳しすぎないクリニックであれば、各スタッフの競争心が弱まり、良好な人間関係を築けている場合もあります。
美容看護師の将来性についてよくある質問・Q&A
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まとめ
本記事では、美容看護師として長く働き続ける秘訣や、キャリアプランをご紹介しました。
美容クリニックでは、一般病院に比べてストレスになりやすい要因が多いです。
ストレスに耐えられずすぐに離職するという事態を防ぐために、自分のストレス耐性を確かめたり、面接でクリニックの環境について聞いたりするのがおすすめです。
また、美容クリニックに転職できた後のキャリアプランについても考えておくことで、退職したいと感じたときに素早い行動をとることができます。
本記事で解説したことを踏まえて、美容看護師への転職を検討してみて下さい。
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