転職を考えている看護師の中には、これまでにも転職を経験している方がいるのではないでしょうか。中には1度や2度ではなく、複数回の転職をしている方もいらっしゃるかもしれません。
そんな転職回数が多い看護師が転職を成功させるためには、どうしたらいいのでしょうか。今回は転職回数が多めの看護師が転職を成功させた方法を、実際に転職した看護師の声を交えながら5つのポイントに分けてご紹介します。
転職回数が多いと、転職は不利なの?
一般的に看護師は、他の職業に比べて転職者の多い職業とは言われています。
しかし、あまりにも転職回数が多いと、希望する病院への転職自体が難しくなる可能性があります。
転職に不利になる転職回数は何回くらいなのでしょうか。また、なぜ転職回数が多いと転職に不利になるのでしょうか。
看護師の平均転職回数は?
某大手転職サイトは、首都圏・関西圏に勤める現役看護師を対象に、これまで勤めた病院数のアンケートを実施しました。
その結果、就職時から同じ職場で勤めている転職未経験者が23.9%と最も多く、次いで勤務経験3ヵ所が23.1%、2ヵ所が20.3%と、転職が2回以下の人が多いことが判明しました。
その一方で7回以上も転職をしている看護師も約6%いました。全体的に見れば、看護師の平均転職回数は2回となりました。
転職回数は何回目くらいから転職に不利になる?
看護師は他の職種に比べて、転職が多い職業ではあります。しかし、あまりにも転職回数が多いと、採用担当が躊躇してしまうことも事実です。
病院の採用者に行った調査によると、20代で2回以上、30代で3回以上、40代で4回以上の転職回数があると転職の説明を求めるという結果が出ています。また、20代で4回以上、30代で5回以上の転職経験があると、書類選考すら通過させない病院も少なからず存在しました。その一方で、20代で1回以下、30代で2回以下、40代で3回以下の転職であれば、大半の病院ではほとんど転職経験を気にしないという結果が出ています。
病院側にとってみれば、看護師を採用するためには多くの手間や費用がかかり、またその看護師を育てる為にも多くの時間と労力がかかります。簡単に転職してしまうような看護師はあまり採用したくないというのが本音でしょう。
転職が多い看護師でも転職を成功させたポイントは?
では、実際に転職回数が多い看護師が転職を成功させるには、どのようなポイントがあるのでしょうか。実際に成功させた看護師さんの経験を交えながら、5つのポイントにしてご紹介します。
①自分の希望を明確にした
「次の転職先を最後の職場にする! と決めて、自分の希望をしっかり自己確認し、理想に沿った職場を慎重に探しました。結果、自分の希望に近く、長く勤められる環境の職場に転職することができました。」
転職を成功させるためには、次の転職先が自分の希望に合っているか、長く勤められるかが大きなポイントになります。自分の希望をはっきりさせ、重要な条件に優先順位をつけておくのがおすすめです。
②転職回数をポジティブに変換させた
「複数の職場で身に付けてきたことを今後の仕事にどのように活かせるかを説明し、転職が多いことをプラスに変換させることで、転職を成功させました。」
転職回数の多さは、「何度も職場を変えている」とネガティブに捉えられがちです。しかし、様々な環境で、その病院ならではのスキルを身に付けたことは、必ずしもマイナスにはならなのです。
③転職した理由を正直に話した
「夫の転勤と出産と介護が順番に来てしまい、転職を繰り返しました。しかし、採用担当者が納得できる理由だったためか、転職の回数はそれほど悪い印象にはならなかったようです。」
人には、どうしても仕方がない理由で転職しなければならない時があります。そのような転職はあまりマイナスに見られることがないので、正直に話しましょう。
④これまでの転職をスキルアップと位置付けた
「専門看護師になるために、経験を積みたくて転職した。実際資格を取って活躍できる職場への転職だったため、スムーズな転職活動が行えた。」
専門的な分野で活動している看護師の場合、複数の職場を経験している方が有利になることもあります。これまでの勤務を資格やスキルを身に付ける時期であったと説明してみましょう。
⑤転職サイトを利用した
「求人情報だけではわからない内情まで教えてもらえる転職サイトを利用しました。転職回数が多いからこそ、自分の希望に沿った勤務先の情報を収集してくれる転職サイトは、心強い味方になりました。」
転職サイトを利用すれば、キャリアアドバイザーが採用担当者と正確なマッチングを行ってくれます。「希望に合っているので長く働ける」ことを伝えてくれるので、転職をより有利に進めることができるのです。