地域住民や企業で働く方の健康増進や生活の質の向上をサポートする保健師のお仕事。憧れている人も多いのではないでしょうか。しかし、保健師の中には、辞めたいと思っている人も少なくないようです。今回は保健師を辞めたい理由トップ3と、解決法についてご紹介します。
保健師を辞めたい理由トップ3
安定した仕事である保健師ですが、「辞めたい」と思っている人も多くいるようです。まずは保健師という仕事について確認しつつ、辞めたい理由のトップ3をご紹介します。
保健師とは?
保健師は、病気やケガを治療する看護師とは違い、病気やケガになる前に人々をサポートして、健康的な生活が送れるように保健の指導をする仕事です。保健師になるためにはまず看護師の国家試験に合格し、さらに保健師になるための国家試験に合格しなければなりません。
保健師が活躍できる分野は大きく分けて、以下の3つがあります。
•行政保健師→都道府県や市区町村で住民の健康的な生活をサポートする
•学校保健師→いわゆる「保健室の先生」として、児童や教員の健康管理を行う
•産業保健師→企業で従業員の健康状態を管理する
保健師を辞めたい理由その1:保健師本来の仕事ができない、デスクワーク等が多すぎる
保健師を辞めたいと思っている人の大半は、
・保健師本来の仕事ができない
・看護師資格が活用できない
・書類作成などのデスクワークが多すぎる
など、保健師という職業以外の部分に悩みを持っていることがわかります。業務時間の大半がデスクワークに取られてしまい、保健師としての存在意義ややりがいを感じられず辞めたくなるという人が多くいました。また、せっかく看護師の資格を持っているのに、活用できないことにジレンマを抱えている人も少なくないようです。
保健師を辞めたい理由その2:労働環境が悪い
公務員や大手企業の従業員である保健師。一見、看護師よりも労働環境はよさそうですが、
・平日に休みがとれない
・給料が安い、昇給がない
・拘束時間が長い
といった悩みを持つ人が多いようです。保健師は慢性的な人手不足状態のため、サービス残業が常習化している職場もあり、働いた分だけ正当な評価をしてくれる看護師に戻りたいと離職する人も少なくありません。
保健師を辞めたい理由その3:相談できる相手がいない
保健師の勤務先には、一部の場合を除いて医師が同席していません。そのため、
・指示を仰ぐ相手がいない
・一人が持つ責任が重すぎる
・指導に自信が持てない
など、自分一人で責任を持ってアドバイスすることを苦痛に感じている人も多いようです。
みんながしている解決法はコレ!
退職したくなるのには様々な理由がありますが、保健師を辞めたくなったら、どのような解決方法があるのでしょうか。
異動を願い出る、別分野の保健師になる
もし労働条件や職場の人間関係などで悩んで退職を考えているなら、別職場への異動を希望してみましょう。
・行政保健師として働いている人→別の市区町村へ
・産業保健師として働いている人→別の支店や系列企業へ
・学校保健師として働いている人→別の学校へ
と、それぞれ異動ができるかもしれません。
また、もし現在の保健師の業務が辛いけれど、保健師という仕事を続けたいという人は、別の分野の保健師を目指して転職することも可能です。
ただし、どの保健師の仕事も、基本的な部分は変わりません。例え別の職場に移っても、分野を変えた保健師になったとしても、根本的な解決には至らず、再度辞めたくなってしまうという可能性も少なくないのが実情です。
看護師として転職する
看護師資格を持っている保健師。もし保健師を続けたくないのなら、看護師資格を活用できる仕事に転職することも可能です。ただし、ブランクが長かったり未経験のまま保健師として就職したりという場合には、転職先が見つけにくい場合も。もし看護師として就職するのなら、未経験やブランクの長い人でもサポートしてくれる職場、OJTがしっかりしている職場を選ぶことが大切です。
▽参照サイト
(参考:保健師まるわかり医療の仕事図鑑)
(参考:保健師になるには・先輩の声)