「クレオパトラの鼻がもうすこし低かったら、世界の歴史の局面は変わっていただろう」
これはクレオパトラの顔の美醜に言及した言葉ではありませんが、鼻の高さのようなほんのちょっとした違いが誰かの人生を大きく左右することがあるのは事実。
美しさを求める方の中には
「私の鼻がもうすこし高かったら」
あるいは
「私の鼻筋がもっと通っていたら」
と願う方も少なくありません。そんな夢のような願いを現実に叶えてくれるのが、美容外科で行える隆鼻術です。
隆鼻術とは
隆鼻術とは、美容外科で行える理想の鼻を手に入れるための施術のこと。
鼻を高くしたり、鼻筋をスッと通す、はっきりさせるなど、自分のなりたい鼻の形を自由に手に入れることができます。
他にも小鼻を小さくする、団子鼻・ブタ鼻を直したい、ワシ鼻、段鼻を直したいなど、様々な要求に応える施術がありますが、今回は鼻を高くする、鼻筋を通す隆鼻術について調べてみました。
隆鼻術の種類
隆鼻術には、鼻筋に沿って人工の軟骨(プロテーゼ)を挿入する「鼻プロテーゼ」、それから、鼻筋に沿ってヒアルロン酸を注射する「ヒアルロン酸注射」の2種類の施術方法があります。
当然、どちらの方法にもメリット・デメリットがありますので、施術を受ける際には必ず内容の確認とお医者様とご相談をしたうえで、どちらの施術法を行うか決めていきましょう。
鼻プロテーゼとは
鼻を高くする隆鼻術の1つ、鼻プロテーゼ。
鼻筋に沿ってプロテーゼと呼ばれる人工軟骨を挿入し、鼻の高さを調整する、という方法です。
プロテーゼというのは、人間の軟骨に近いシリコンや医療現場でも使用されるゴアテックスという素材を使用した人工軟骨のこと。
鼻プロテーゼのメリットは、プロテーゼを使うことにより高さの微調整が可能になり、高すぎず低すぎない、より理想に近い鼻を手に入れられること。
また、一度プロテーゼを挿入してしまえばその効果は半永久的に続くのも魅力的なメリットのひとつです。
一方、鼻プロテーゼのデメリットは、施術直後の不安定さ。
いくらプロテーゼが人間の軟骨に近い素材とはいえ、やはり体にとっては異物であることには変わりありません。
施術後は鼻が赤く腫れたり、場合によってはプロテーゼが皮膚から露出することも。
施術の際にはなるべく施術実績の多いクリニックを選び、また、プロテーゼをオーダーメイドで作成してくれるかどうかも確認したいところです。
ヒアルロン酸注射とは
もう1つの隆鼻術はヒアルロン酸注射。
化粧水や美容液に配合されていることからもわかるようにヒアルロン酸はもともと人間の関節などにも存在する物質で、水分の保持能力に優れています。
このヒアルロン酸を鼻筋や鼻先に注射することで鼻を高くすることができるのです。
ヒアルロン酸注射での隆鼻術のメリットは、なんといっても手軽なこと。
切開による傷跡の心配や術後の腫れや痛みの不安もほとんどなく、施術時間も10分程度と、施術という言葉から想像しているよりもずっとハードルが低いのです。
その気軽さが魅力のヒアルロン酸注射のデメリットは、プロテーゼほどの劇的な変化は期待できないことと、なんといっても持続期間が短いこと。
ヒアルロン酸注射の隆鼻効果が維持されるのは半年から長くても数年程度。
鼻に注射したヒアルロン酸は少しずつ体内に吸収されていき、数年ですべて吸収され切ってしまうのがその理由です。当然、ヒアルロン酸が吸収されてしまえば、持ち上がっていた鼻は元に戻っていってしまいます。
ごくまれに、ヒアルロン酸の注入に失敗し、肌がでこぼこになってしまったという事例もありますので、手軽な施術とはいえ施術は施術。信頼できる医師にしっかりと相談してからお願いするようにしましょう。