看護師にとって必要と言われるスキルの一つに、「責任感」があります。看護師に必要な責任感とは、どのようなものなのでしょうか。また、責任感がある人は、どんなことを習慣にしているのでしょうか。
看護師に必要な責任感
看護師は、患者さんの体や命をあずかる仕事です。その仕事には、常に責任が伴います。では、そんな看護師に必要な「責任感」とは何でしょうか。
看護師にとっての責任感とは
そもそも責任感とは、どういうことを言うのでしょうか。まず責任とは、「立場上負わなくてはならない任務や義務」の事です。そして責任感とは、「自分の仕事や行為についての責任を果たそうとする気持ち」のことを示します。つまり看護師にとっての責任感とは、仕事上の任務や義務を果たし、それについて責任を負うということです。
看護師に必要な責任感
例えば企業の事務職では、仕事上で何か重大なミスをしたとしても、それが命に関わる程のことになることは、ほとんどありません。しかし、看護師の場合、ミスが直ちに命に関わる重大事故になる可能性があります。これが、看護師が持つ最も大きな責任です。
そして命に対してだけではなく、医療に従事する人として様々な責任が発生します。例えば日本看護協会の「看護師の倫理綱領」の中には、このように記載があります。
・看護師は、看護実践および、継続的学習による能力の維持に関して、個人として責任と責務を有する。
・看護師は、責任を引き受け、または他へ委譲する場合、自己および相手の能力を正しく判断する。
つまり看護師は、継続的に看護師としての能力を維持・増進していくことや、自分や相手の力量を正しく判断することなど、責任感を持たなくてはならないということです。
責任感がある人になるための、新・7つの習慣
では、責任感がある人になるには、どんなことをすればいいのでしょうか。ここで、責任感のある人になるための7つの習慣を確認してみましょう。
1. 約束を守る
責任感のある人は、自分が約束を必ず守ります。例えば、待ち合わせの時間。5分くらいなら遅れてもいいや…などと、無責任な自己判断をしていませんか? 責任感のある人は、到着時間から逆算して、出発すべき時間の10分前には自宅を出ています。時間にルーズな人は、まずは約束の時間よりも前に到着することを心がけましょう。やむを得ず約束をやぶってしまう場合は、きちんと謝罪をしてケアをすることも大切です。
2. 自分の言動に責任を持つ
責任感の強い人は、必ず行動する前に一度考えるので口先だけで物事を発しません。その一動、一言で、誤解されたり誰かを傷つけたりしないかを考えながら、慎重に行動しています。自分が起こすアクションの一歩先を考えることが大切です。
3. 何度も同じことを聞かない
責任感のある人は、一度聞いたことを再度聞かない努力をしています。例えば、上司から教わったことはメモを取る、不安なことはその場で確認するなど。何度も教わっているのに同じことを尋ねると、すぐに信用を失ってしまいます。
4. 他人事にしない
問題が発生した時、責任感のある人は、それを他人事にはしません。「自分がやったのではないから問題ない」と終わらせてしまうと、成長にはつながりません。なぜそんなミスが起こったのか、自分が関わっていたらどんなケアができたのかを、広い視野で考えて反省することが、成長につながります。
5. 言い訳をしない
責任感のある人は、ミスに対しての言い訳をしません。例え自分に責めがないことでも、受け止めます。「でも」「だって」を1つ飲み込む度に、信用が一つずつ大きくなっていきます。自分のミスは素直に認め、他人のミスからも反省点を見つけてみましょう。
6. 今できることはすぐにやる
今日できることだけど明日でいいや……と、後回しにしていませんか? 責任感のある人は、今できることは今やります。後回しにしてしまうと、その仕事に対して責任が取れなくなることもあります。目の前のことから順序をつけて片づけていきましょう。
7. 最後まであきらめない
もうだめだ、がんばれない……というところからも、責任感のある人はあきらめずに努力を続けます。たとえ無理だと思うことでも、粘り強く継続することが大切です。投げ出したくなっても、努力し続けていれば、いつか成功につながるかもしれません。
(参考:看護師の倫理網領)