美容クリニックで働こうと考え、情報を集め始めた方ならお気づきかと思いますが、一般病院と美容クリニックでは求められる能力に差があります。
基礎的な看護師スキルはどちらの仕事にも必要ですが、それに加えて美容クリニックで求められるのが、お客様との「対話力」です。一般病院でも患者さんとお話しする機会はもちろんあったとは思いますが、身体の不調や来院された理由などを尋ねる、いわば問診的な内容が多かったと思います。
しかし、美容クリニックでは基本的な問診などに加え、お客様と医療の現場以上の信頼関係を築いていかなくてはなりません。そのためにも必要なのが、「対話力」なのです。
対話力とは
美容クリニックの看護師に求められる対話力とは、大きく分けて3つあります。
- お客様とできるだけ早く打ち解ける力
- お客様が求める施術を的確にとらえる力
- お客様に共感できる力
この3つを柱に、看護師それぞれの個性を活かしてお客様と信頼関係を築いていく能力が美容クリニックで求められる対話力とされます。
1.お客様とできるだけ早く打ち解けられる力
言うまでもないことですが、美容クリニックに来院されるお客様の多くは健康で、健康な自分の体を更に美しくするために施術をする方ばかりです。
また、保険が適用されない分野も多いため、その場合は費用も通常の医療に比べて格段に高くなります。
当然、説明や施術の内容はもちろん、時にはクリニックの雰囲気や看護師の態度まで考慮に入れる方も少なくありません。自分が施術を受ける側になった時に、どんな看護師なら安心して自分の体を任せられるかを常に念頭に置いて接し、お客様とできるだけ早く打ち解けられるようにしましょう。
2.お客様が求める施術を的確にとらえる力
お客様は、多かれ少なかれ自分の身体的特徴にコンプレックスをお持ちの方が多いです。
ですが、自身のコンプレックスを見知らぬ他人にいきなり打ち明けるというのはなかなか勇気がいるものです。中にはうまく伝えきれない方もいらっしゃることだと思います。
そんな時に少ないヒントから的確な情報を引き出せることは、お客様の心理的な負担を取り除くだけでなく、ドクターとの診察時間の大幅な短縮にもつながります。
美容クリニックで働く際には、強い武器となる能力と言えるでしょう。
3.お客様に共感できる力
不安を抱えてお客様がいよいよ勇気を出して施術を決断し、どきどきする気持ちを抑えながら施術。
鏡の中の自分を見て、見違えるほど美しくなった自分に喜ぶ。そんな劇的なワンシーンが繰り返される美容クリニックでは、お客様のその時その時の気持ちに寄り添うことが出来ることも看護師に求められる能力の一つです。
『このクリニックの看護師さんは不安を理解し後押ししてくれた』
『喜びを誰かと分かち合いたいという気持ちを汲み取ってくれた』
という経験があれば施術後の満足度は更に高くなり、次に何かあった時もリピーターになってくれる可能性も増します。お客様の不安や感動に共感できる能力は身につけておいて損はないはずです。
対話力を身に着けるコツ
対話力が必要なのはわかったけれど、そんなに急には難しい!という方のために対話力を上げるコツをお教えします。
ひとつ目は
『優しい笑みを絶やさないこと』
誰だって、不愛想に黙っている人よりは優しい表情の人の方が親しみやすいはずです。
ふたつ目は
『自分だったらどうされたいかを考えること』
不安な時にかけてほしい言葉、嬉しい時に表してほしい態度などをそのまま表現していけば、きっと気持ちは伝わることと思います。







