最近大きな社会問題となっている、「○○ハラスメント」。美容外科クリニックでも他人事ではありません。医師による看護師やセクハラやパワハラなど、様々なハラスメントの危険が発生しています。今回は、ドクハラ医師の特徴と、ハラスメントを回避する方法についてご紹介します。
ドクハラ医師の特徴は?
医師によるハラスメントはいくつかありますが、具体的にはどのようなタイプがいるのでしょうか。主な3つの特徴をご紹介します。
パワハラタイプ
ドクハラ医師で最も多いのが、暴言を吐いたり相手を侮辱するような言葉を吐くパワハラタイプ。医師の言うことを聞かない相手に「私の言うことがきけないのか!」「ばかやろう!」と怒鳴る、病気で落ち込んでいる方に「そんな性格しているから病気になるんだ」と暴言を吐くなど、相手を傷つけたり、侮辱するような言葉を発します。
セクハラタイプ
看護師をはじめ受付、お客様など、女性が多い美容外科クリニック。では大きな問題となっているのがセクハラタイプの医師。看護師に対して必要以上に体を触ったり、「彼氏はいるの?」「ウエスト太ったんじゃないの」などと仕事と直接関係のない話をしたり、お客様に対しては触診や内診の時に「男性経験は何人?」「大きな胸してるね」など診察と直接関係のない質問をしたりと、性的なハラスメントを行うのがこのタイプに当たります。
KYタイプ
医師の中には、相手のことを考えられないKYタイプのドクハラ医師がいます。集中して行わなければならない業務中に別の仕事をやらせたり、流産した方に対して「あなたの命が助かっただけよかったね」などと相手の心情を考えない発言を行ったりするのが、このタイプに当たります。
ハラスメントを回避するには
医師の力が絶対的な医療業界においては、看護師はハラスメントに対して、我慢しがちです。しかし、ハラスメントを行うドクターに対しては、看護師がしっかりと「No!」という対応を取らなくてはなりません。また、美容外科クリニックは病院と違って、「患者」ではなく「お客様」として応対する接客業になります。そのため、一般の病院以上にドクハラには気を付けなくてはなりません。
では、医師によるドクハラを回避するためにはどんなことに注意をしたらよいのでしょうか。
■気遣いを行う
ドクハラの原因は、多忙さにあると言われています。それならば、医師を極力サポートし、少しでも医師の業務が楽になるように心がけ、医師を気遣いましょう。業務の先を読んで必要なものを早めに準備したり、声をかける際には「お忙しいところ申し訳ありません」「今、少しお時間よろしいですか」と相手を気遣う言葉をかけましょう。
自分のことを気遣ってくれる人には、相手が嫌がるようなことを行う人はいません。少しでも業務が楽になればドクハラも減少するはずです。
■職場で話し合いの機会を設ける
ドクハラは、医師一人の問題ではありません。最近はインターネットの掲示板やSNS上で、名指しで非難を受けることも少なくありません。そうなると非難を受けた医師のみではなく、クリニック全体に悪い評判が立ってしまいます。そんなことをさせないためにも、日頃から職場で話し合いの機会を設けて、どんな行為がドクハラになるのか、防ぐにはどうしたらいいのかを協議してみましょう。また、職員同士が日常的にコミュニケーションをとっていれば、ドクハラになりそうな時にでもお互いフォローしたり、注意しあったりすることもできます。
■入職先を見極める
転職の際、ハローワークや求人広告、エージェント紹介など色々方法はあります。
知り合いの紹介などでしたら、職場の雰囲気や環境が事前に聞け、ドクハラを回避することは可能ですが、それでも自分には合わなかったり、配属の病棟によってはドクハラの医師がいる可能性があります。また、自分で調べて気に入った病院でも、見学会に参加し、面接官の感じが良くてもドクハラは避けられない可能性があります。そんな時は、転職エージェントを利用し、そのような病院・病棟を避けて転職することをおススメいたします。
エージェントも色々あり、より詳しい内情を把握しているエージェントを見極め、利用するのが良いでしょう。
(参考:看護職の働き方改革の推進)